今日は、少し視点を変えて「収納の価値」について考えてみましょう。
よく、「片づけなきゃな〜」「とりあえずここに入れとこう」と、使わないものを押し込む収納。
誰しもやったことありますよね。
でも…その“とりあえず”の場所、実はめちゃくちゃ高級な空間かもしれません。
皆さんのお宅が、たとえば70㎡の3LDKのマンションだとします。
天井高が2.4mなら、家全体の容積はだいたい168立方メートル。
もしこのマンションを3,500万円で購入したなら…
1立方メートルあたりの価格は、ざっくり20万円。
そう、あなたの家の空間は、1m³=20万円の価値があるんです。
じゃあ、1立方メートルってどのくらいあるの?
これは、
• 衣装ケース2〜3個分
• 大きめのスーツケースが1個すっぽり入るくらい
• 押入れの下段の半分くらい
そんな空間に、もし「捨てるかどうか悩んでる古いバッグ」や「10年前の家電の箱」を詰め込んでいたら…
それって、本当に“20万円分の土地”に置くほどの価値がある物”でしょうか?
収納って、目に見えないから油断しがちですが、空間には限りがあります。
そしてその空間は、
• お子さんの作品を飾るための棚になるかもしれないし、
• 忙しい朝に使いやすい収納になるかもしれない。
つまり、無駄なものを“しまう”ことで未来の可能性を狭めていることもあるんです。
今、おうちの収納に入っているものを思い浮かべてみてください。
そのひとつひとつに、「この20万円分の空間を与える価値があるか?」と問いかけてみてはどうでしょうか。
たとえばそれが、
• 大切な思い出の品
• 今も使っているお気に入りの道具
• 次の季節に確実に活躍するもの
そんな答えが返ってくるなら、OKです。
でも、「なんとなく取っておいてる」「捨てるのが面倒」
そんな理由なら…
今こそ、“本当に価値ある空間の使い方”を考えるチャンスかもしれません。
住まいは、単なる箱ではなく、人生の舞台です。そして、収納はその舞台の裏側。
そこが整っていると、表の暮らしにも安心感と自由が生まれます。
空間にはコストがかかっています。だからこそ、空間に見合ったものだけを選びたい。
それが、「暮らしを大切にする」ということにつながるのではないでしょうか。